プリンス・オブ・ストライド オルタナティブ

アニメ「プリンス・オブ・ストライド オルタナティブ」




あらすじ(ネタバレなし)

「ストライド」というエクストリーム・スポーツに打ち込む高校生たちを描く、青春スポーツアニメ。方南学園のストライドに憧れて北海道から上京した桜井奈々。しかし方南学園のストライド部は廃部寸前。奈々は部員集めからストライド部を立て直していくことになる。

感想(ネタバレなし)

乙女が色々なタイプのイケメンと恋をしていくお話と思いきや、わりとガチなスポーツ青春モノでした。

むしろ恋愛要素は全くなし!恋愛の「れ」の字も登場しない。どちらかというとホモ。
女の子がひとり出てきて、その周りには底抜けに明るい系のイケメンとか、無口で寡黙なイケメンとか、ガッチリで頼れるイケメンとか、長身細身クールなイケメンとか、乙女系なイケメンとか登場するのに、恋愛要素ゼロです。そんなバカな!!

実を言うと私は、ひとりの男に女の子たちが群がるアニメとか、逆にひとりの女に男の子たちが群がるアニメはとっても苦手です。(男の娘が群がるならアリかもしれない!)
ブラザーコンフリクトとかインフィニット・ストラトスとかは非常に苦手でした。
そういったアニメと同じ匂いがしたプリストを見続けた理由はただひとつ!ストライドというスポーツが魅力的だったからです。

ストライドは架空のスポーツで、リレーとフリーランニングを混ぜあわせたようなスポーツです。私は「YAMAKASI」という映画を見て以来、フリーランニングの魅力に取り憑かれました。
ちなみにフリーランニングというのは、街中にある様々な障害物を使ってアクロバティックなパフォーマンスをしながら走り回るエクストリーム・スポーツです。

しかしお話が進んでいくに連れて、タイム重視のスポーツであることが判明していき、ちょっとガッカリもしました。もっとかっこいいパフォーマンスが見たかったと思いました。後で調べて知ったのですが、こういったタイム重視のものには「パルクール」という名前が付いているそうです。ですので、ストライドは、リレーとパルクールの混ざったスポーツと言えるでしょう。

フリーランニングという点では少しガッカリしたストライドですが、それでも魅力的なスポーツでした。桜井奈々は、レース全体を見ながら無線で指示を飛ばしていく「リレーショナー」というポジションを担当するのですが、このリレーショナーというのが良かったです。
選手一人ひとりの特性を見ながら、スタートのタイミングとかを指示していくのが戦略的で面白かったです。

スポーツもののアニメには多いのですが、やや精神的パワーに頼りすぎた感はあります。「うおーー!!!!」とか言って急にスピードが速くなっちゃったりするアレです。スポーツはあくまでもスポーツですので、努力とトレーニングと技術がモノを言うべきです。精神パワーは+アルファでしかないのです!

ですが、ストーリーとしては非常におとこおとこしていてアツかったです。男同士の友情!男同士の信頼!危うくホモ!といった感じです。非常に暑苦しくはありますが、この体育会系の暑苦しさは私は結構好きだったりします。

スポーツの中に「リレー」という要素を入れることによって、「想いをつなぐ」というテーマを含んだことも好感が持てました。チームのメンバーたちの想いをつなぐという意味もありますが、対戦を通して、同じスポーツを愛する人達の想いをもつないでいくことに感動のポイントがありました。

暑苦しくも爽やかなストーリーだったと思います。

感想(ネタバレあり)

ここから先は、物語の核心に触れる記述があります。まだこのアニメを見ていない方はご注意ください。


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さて、どのカップリングが好きだったかという話になりますが、私は断然八神陸(やがみりく)と黛遊馬(まゆずみあすま)のコンビです。爽やかで明るいだけでなく、お互いを信頼し、共に高め合っていく関係が良かったと思います。

あとは、小日向穂積(こひなたほづみ)と門脇歩(かどわきあゆむ)のコンビも好きでした。息のあった漫才を見せるムードメーカーではあるけれど、芯の所では相手を思いやる優しさがチラチラ見えて、それはもう燃えざるを(萌えざるを)得ないといった感じでした。

正直要らないなと思ったのは、西星学園のストライド部が「ギャラクシー・スタンダード」というアイドルグループの活動をしているという設定です。「あんだけガチでストライドに打ち込んでいるのに、アイドル活動やってる時間はないだろう・・・」と思いました。せっかくのガチ系スポーツものにやや水を差したように感じました。

それともうひとつ、方南学園のコーチの壇悠次郎(だんゆうじろう)が、やたら四字熟語を言う設定もやや不発だったんじゃないかと思います。あんまり面白くなかった気がする。彼が四字熟語を言うたびに「(´・ω・`)」っていう顔になって見てました。

さて、物語の最大の見所はやはり3人の約束のエピソードでしょう。
八神陸、桜井奈々、藤原尊(ふじわらたける)の3人は、実は小さい時に一緒にストライドをやったことがあって、その時に、東日本高校ナンバーワンを決める大会「エンド・オブ・サマー」で優勝しようと約束していました。八神と菜々はそのことをずっと忘れていましたが、やがて思い出し、「絶対優勝しよう!」となっていきます。

八神陸の兄である八神巴(やがみともえ)は、非常に優秀なストライドの選手で、陸はそんな兄に劣等感を抱いていました。無意識のうちに走ることから逃げ、自分の成長を否定してきました。しかし八神陸は3人の約束を思い出し、吹っ切れます。走ることに喜びを見出し、自分から積極的に走ることに打ち込んでいくようになります。
最後には兄である巴と一緒に走りたいと思うほどに成長していきました。

3人の絆、約束、そこからの八神陸の成長。この流れは非常に爽やかで感動的でした。正に「想いをつなぐ」というテーマの集大成という感じで、物語の締めくくりには最適なエピソードでした。

このラストに至るまでにも、部員それぞれの複雑な想いをぶつけていくのですが、どれもこれも暑苦しいほどにアツくて楽しめました。小日向穂積と久我恭介(くがきょうすけ)の関係なんかも、なかなかに暑苦しかったです(いい意味で)。
久しぶりに(いい意味で)暑苦しい青春スポーツアニメが見れて、とっても楽しめました!

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ぺんぎん

ぺんぎん の紹介

物語をこよなく愛する一般人。 物語ならば、映画、小説、アニメ、ゲーム、マンガなどなど、形態は問いません。ジャンルや作者に縛られない濫読派。
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