月がきれい

アニメ「月がきれい」




あらすじ(ネタバレなし)

小説家を目指す安曇小太郎(あずみこたろう)は、中学3年生に進級する。小太郎は、同じクラスになった陸上部の水野茜(みずのあかね)のことが少し気になっていた。二人は少しずつ距離を縮めていく。

感想(ネタバレなし)

甘酸っぱい初恋の物語。

中学生です。初恋です。胸キュンです。

最近は「付き合うごっこ」のような、「告白ゲーム」のような、ゲーム感覚で交際をする中学生も多いようですが、「月がきれい」は純粋な恋の物語です。
見ている方が恥ずかしくなってしまうような、純粋な恋の物語です。

これは良い意味でですが、「普通のラブストーリー」というのが私の感想です。
突然どちらかが不治の病にかかって死んでしまうとか、交通事故で死んでしまうとか、そういったお涙頂戴の劇的演出はありません。
男の子が女の子に出会い、女の子が男の子に出会い、そして恋をする。そういう物語です。

普通の恋の物語ではありますが、月がきれいには少しだけ特徴があります。

まず、各話のタイトルが文学作品のタイトルになっています。「こころ」「走れメロス」「斜陽」「それから」など、私の好きな文学作品が登場します。本好きにはたまりません。各話のタイトルを楽しみにしながら見ていました。

そして、作品中にLINEを使ってメッセージを交換するシーンが多く登場します。エンディングにも男女のLINEのやり取りが映し出されていました。
なんとも「今っぽい」演出でした。

刺激的なラブストーリーを求めているのならば、月がきれいは少し物足りないかもしれません。
拙くもみずみずしい初恋物語が好きな人にはおすすめのアニメです。

感想(ネタバレあり)

ここから先は、物語の核心に触れる記述があります。まだこのアニメを見ていない方はご注意ください。


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エンディングのLINE画像が、まさか将来の小太郎と茜のものだったとは!!

確かにヒントはたくさん散りばめられていました。しかし全く気づかなかった!!どこか別のカップルのLINEのやり取りだと思っていました。不覚!!
全話見終わった後で、あのLINEのやり取りだけまとめて見返したいですね!!

最終話の終わり方ですが、これは評価に迷いました。

小太郎は勉強を頑張りましたが、茜と同じ高校には行けませんでした。
小太郎は地元の高校に通い、茜は引っ越しをして、引越し先に近い高校に通うことになります。
電車で片道2時間。遠距離恋愛ということになります。
高校生にとって、この距離は物理的にも金銭的にも厳しいものになるでしょう。

最後のデートの日、二人はケンカをしてしまいます。小太郎は、自分がバイトをしてお金を稼いで会いに行くと言います。自分もバイトをするという茜に対して、陸上を続けるのだから無理をしないようにと言います。
これは小太郎の優しさなのでしょうが、茜は小太郎に迷惑ばかりかけて続ける関係を望みませんでした。
茜はそのことを小太郎に告げ、走って逃げてしまいます。
その日はそのまま別れてしまい、翌日の引っ越しの日には、茜と小太郎は会いません。

茜が部屋を出る時、二人でおそろいで持っていたマスコットの「べにっぽ」を部屋に置いたまま出ようとします。
対して小太郎は、部屋でべにっぽを手にしています。
ここから、二人の心はすれ違ってしまっているように感じましたし、茜は小太郎と別れることを考えていたように感じました。

ですが、茜は小太郎が書いた小説を読みます。小太郎がネットに投稿していた小説を、茜の親友の西尾千夏(にしおちなつ)が見つけて、茜に見せたのです。
それは、茜と小太郎の物語そのものでした。

そして、引っ越しのために電車に乗った茜の手には、べにっぽがあったのでした。
お互いの優しさや強い気持ちを再確認し、この先も一緒にいようと決断するのです。

という、今後のことをふんわりと感じさせるシーンで物語は終わります。
「あー、いい終わり方だった。」と思ったら、その後のエンディングで、その後の二人の姿が描かれていたのです。
更に、これまでのエンディングのLINEの画像は、茜と小太郎の二人によるものだったと発覚するのです。

二人の高校時代、大学時代、社会人時代、結婚、子供が静止画で映し出されます。
物語のその後をほんわりと示唆して終わったと思ったら、全部見せちゃいました!
しかも、実ははじめから二人の行く末は分かっていたのでした!!っていうオチです。

その後を示唆して終わるような終わり方が、私は大好きです。
ですが、月がきれいでの「物語のその後」についてのネタバレは、私にとっては結構センセーショナルで、良い意味で驚きました。
演出としては非常に良かったですし、心が晴れやかになる終わり方だったと思います。

私は、演出家の思う通りに釣られてしまった一人のようです。

さて、月がきれいには、甘酸っぱすぎて胸キュンするシーンがいっぱいありましたね。

家族で行ったレストランで、偶然鉢合わせになってしまうシーンとか大好きです。
両親同士が「お世話になっております」とか挨拶をしてしまったり、中学生の気まずさ全開のあのシーン、リアルで面白かったです。

他にも、神社で告白するシーンや、付き合うって何をすれば良いんだろうと考えてググってしまう茜とか、親友の彼氏のことを好きになってしまう千夏とか、その後の千夏と茜の関係とか友情とか、思春期や青春の細かなシーンが満載で胸が苦しくなるのもばかりでした。

話は変わりますが、私は千夏が大好きでした。
明るくて人懐っこくて活発で、自分が正しいと思うことを真っ直ぐとやり通す。
そんな子です。

茜が小太郎を好きなことが分かっていても、茜と小太郎が付き合っていることを知った後も、千夏は小太郎への気持ちを突き通します。
小太郎に告白しようと思っていることも、告白したことも茜にしっかりと報告し、正々堂々と小太郎にアタックします。
そして華々しく散ってしまうという、なんともかわいそうな役どころではあるのですが、とても魅力的なキャラクターだっと思います。

それにしても千夏ちゃん、ネットに投稿されていた小太郎の小説を見つけてしまうとか、小太郎のこと大好きすぎると思います。
きっと大好きな小太郎の名前をググってしまったんですね。切ない。

本編と関係ない話を二つ書きます。

本編の後にある「小ネタ」のショートストーリーが面白かったです。
本編ではスポットライトの当てられないキャラの、ちょっとした日常の一コマが描かれるのですが、これが面白かったです。
10秒とか15秒とかのショートストーリーなのに、それぞれのキャラクターがよくわかりましたし、しっかりとお話が完結されていました。
本編とは違うところの小ネタが充実しているアニメは、私は結構好きだったりします。

そのショートストーリーで特に脚光を浴びていたのは、小太郎や茜のクラスの担任の園田涼子(そのだりょうこ)でした。
美少年の生徒のことが気になって気になってしょうがないという小話が多かったです。

この涼子先生の声を担当したのは、東山奈央(とうやまなお)でした。月がきれいは、この東山奈央をすごく推していましたね。
メインキャラクターで出てくるわけでもないのですが、オープニングもエンディングも、挿入歌まで東山奈央づくしでした。
監督がよっぽど東山奈央推しだったか、それとも政治的な力がはたらいたのか・・・。

そんな細かいところも含めて、大変満足できる作品でした。
私はあまりラブストーリーが好きではありません。物語には劇的な展開などありません。
それでもなお楽しめたということは、いろいろな魅力が満載だったということだと思います。

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ぺんぎん

ぺんぎん の紹介

物語をこよなく愛する一般人。 物語ならば、映画、小説、アニメ、ゲーム、マンガなどなど、形態は問いません。ジャンルや作者に縛られない濫読派。
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