テッド2

映画「テッド2」 セス・マクファーレン

あらすじ(ネタバレなし)

少年の願いが叶い、テディベアが喋るようになった!中年になった少年と喋るテディベアによるお下劣コメディーの続編。結婚1年目に妻との倦怠期を打開するために、クマのぬいぐるみのテッドは子供を作ることを決意。その過程で、テッドに市民権は認められないという役所からの通告を受ける。テッドは人間か所有物か。ぬいぐるみの人権(?)を獲得するために、テッドとジョンは立ち上がる。

感想(ネタバレなし)

バカでお下劣でどうしようもないのに、ホロリと涙させられる王道アメリカンコメディームービー。

下ネタに慣れていない方には決しておすすめできない!始めから最後まで下ネタのオンパレードで、とにかくおバカ(褒め言葉)。映画の中で当たり前のように大麻を吸っているし、いろいろな方面からお叱りを受けそうな映画です。

ノリは前作の「テッド」と全く同じで、新しい笑いなんかはないのですが、無印テッドが好きだった人にとっては同じように楽しむことができる、愛すべきおバカ映画でした。そんなバカなノリのなかにもテッドとジョンの強い絆は感じられ、前作に増して感動要素が強めだったように感じました。王道コメディーなのでオチや展開は完全に読めるのですが、最後は結構ガチで泣いてしまいました。

相変わらずマニアックなネタもふんだんに散りばめていて、アメリカのエンタメ関係に詳しい人には嬉しいネタが満載です。あまり詳しくない人でも、スター・ウォーズやスター・トレックなどのメジャーネタも入っていて楽しめると思います。
映画の序盤からリーアム・ニーソンが出てきて笑えました。
リーアム・ニーソン
いつものタフなアクションスターなキャラでスーパーに子供向けシリアルを買いに来て、「子供向け」に法的効力があるかとか、自分は子供ではないが買っていっても大丈夫かとか、しょうもないことをあの渋い演技で質問していきます。シュールすぎて笑えました。

ジョンの携帯電話の着信音がナイトライダーのテーマソングだったり、メジャーどころからマイナーどころまで、ネタ探しをしたらキリがないというくらいきめ細かくネタを仕込んできています。

やはりそういったコメディー要素がテッドの魅力ではあるのですが、「テッド2」では人権や市民権といった真面目なテーマも含まれていたりします。こっちのテーマの方も結構真面目に盛り込んでいて、考えさせられたりしてしまいました。「人」とは一体何なのか。お下劣コメディーなのに哲学・・・。哲学なのにお下劣。お下劣哲学(?)。

感想(ネタバレあり)

ここから先は、物語の核心に触れる記述があります。まだこの映画を見ていない方はご注意ください。


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実際にアメリカに住んでいて、アメリカのエンタメを直に見ていたら、もっと楽しめるんだろうなと思います。とにかく小ネタが多い。気付かずにスルーしてしまっているネタがたくさんあると思います。

更に、英語がしっかりと理解できたらもっと楽しめると思いました。私は日本語字幕で見ていますが、映画を見るときはいつも、半分英語音声で、半分日本語字幕で理解しています。テッドには英語独特の表現や言い回しやスラングなんかがふんだんに使われていて、日本語字幕で読むとイマイチ面白くないけど、英語で聞くとメチャクチャ笑えるというセリフが結構あります。特に汚い言葉は本当に面白いのに、日本語ではなかなかこれを表現できないのが残念でなりません。字幕が悪かったわけではなく、言語の違いなので仕方がないという感じです。

ストーリー全体の流れとしては、市民権を剥奪されたテッドの人権を取り戻していくという超真面目なストーリーです。「人」とは一体何か。「心」とは一体何か。法廷に出て本気で訴えます。いたる所にお下劣ギャグが入っているのでなかなか本気度が浮上してきませんが、最後の最後にこの本気度がジワジワと効いてきます。

結局裁判では負けてしまい、最後の頼みと思って会いに来た弁護士にも弁護を断られてしまいます。失意に満ちたテッドは、ひとりニューヨークの街に消えてしまいます。そこにテッドを誘拐しようとする魔の手が迫ります。
ジョンはテッドを助けるのですが、事故により重体となり病院に運ばれます。

医師に「亡くなりました」と告げられ、最後のお別れをしにテッドたちは病室に入ります。正直なところ、この時点でオチは完全に読めていました。無印テッドの方でも同じオチでしたし。あー、これ絶対起き上がって「ダマサれた!!」って言うやつだって。でも、病院に横たわるジョンに向かって語りかけるテッドの姿に感動しました。

この時点では泣かなかったのですが、そのあとジョンが「ダマサれたな!!」ってテッドに言ってからの、テッドの反応の速さを見て泣いてしまいました。テッドはダマサれたことにすぐに反応して、「ゾンビだぞ!」と言ってジョンにパンチを食らわせます。その反応の速さを見て、「ああ、テッドは本当にジョンのことをよくわかってるんだな。」と思って泣いてしまいました。そうです、私は友情モノには滅法弱いのです。
ゾンビ

全然関係ありませんが、アメリカでもオタクは虐げられているのですね。あるゲイのカップルが、オタクのイベントであるコミコンにオタクを虐めるために参加します。このゲイカップルに「ここで何してる?」と問われてテッドは答えます。

「クズを見ると安心でね。」

全ヲタを敵に回す一言ですね!

他にも書くべきことはたくさんあるのですが、なにせ小ネタ満載ですので書いたらキリがなにと思います。きっと見るたびに新しい小ネタに気づく楽しい作品です。日本でもこういったパロディー系小ネタが満載の映画を作って欲しいです!

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ぺんぎん

ぺんぎん の紹介

物語をこよなく愛する一般人。 物語ならば、映画、小説、アニメ、ゲーム、マンガなどなど、形態は問いません。ジャンルや作者に縛られない濫読派。
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