あらすじ(ネタバレなし)
21世紀末の戦争で化学兵器が使用され、地球上には住める場所はほとんど残っていなかった。富裕層が住むブリテン連邦(ヨーロッパ)と、労働者層が住むコロニー(オーストラリア)。ふたつの地域の移動には、地球を貫くエレベーターを使う。コロニーの住人であるダグラス・クエイドは、ある日、記憶を操作して刺激的な思い出を作ることができるというサービスを提供するリコール社を訪れる。そこで諜報員としての記憶を植え付けてもらおうとするのだが、突然警察が突入してきて捕らえられそうになる。ダグラスはそこから逃げ出すのだが・・・。
感想(ネタバレなし)
1990年にアーノルド・シュワルツェネッガー(以下シュワちゃん)が主演した同名映画のリメイク。私は完全にシュワちゃん版派でした。
シュワちゃん版を初めて見たのはずっとずっと昔のことですが、大きな衝撃を受けたことを覚えています。先の読めないストーリーに、刻一刻と変化していく緊迫の展開。そして最後にはビックリするようなどんでん返しが待っている。コリン・ファレル主演のリメイク版の方は、設定こそ全然違いますが、全体のストーリーとしてはほぼ同じです。
アクションやCGなどのヴィジュアル面では、コリン・ファレル版の方が派手でした。技術の進歩を感じます。アクションを重視しない私の偏った感想ではありますが、全体としては少し退屈に感じました。構成がイマイチだったのか、既にストーリーを知っていたから驚きに欠けたのか、原因がどちらかはわかりませんが、映画全体を楽しめたとは言えません。
ひたすら逃げ続けているという感じがして、ストーリー展開にドキドキ感が欠けていたように感じました。アクションに力を入れすぎて、展開の驚きを軽視していたように感じました。
「これは現実なのか?それともまだリコール社のイスに座っていて、諜報員としての記憶を植え付けられている最中に見ている夢なのか?」
シュワちゃん版にはこういったドキドキが多かったように記憶しています。コリン・ファレル版でも、アクションよりもストーリーでのドキドキ感が欲しかったように思います。
シュワちゃん版がすごく面白かったという記憶から、かなり期待値高く見てしまったので、かなり辛めの感想となりました。久しぶりにシュワちゃん版が見たくなりました。
感想(ネタバレあり)
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あのおばさんが出てきて「おわあ!!!」ってなりました!
シュワちゃん版のトータル・リコールには、シュワちゃんがおばちゃんに変装していて、そのおばちゃんの顔が真ん中から割れて中からシュワちゃんが登場するというシーンがあります。コリン・ファレル版で、主人公が入国審査を受ける際に変装が見破られてしまうのですが、そこに並んでいたおばちゃんが正にあのおばちゃん!!
「このおばちゃん絶対変装じゃん!」と思ったら、変装だったのはその後ろにいたおじちゃんでした。「そっちかい!」ってなりました。あとで冷静になって、「そういえば直前のシーンで偽造パスポートの写真に写ってたおじちゃんだ。」って思いました。
正直なところ、このおばちゃんの小ネタのシーンが一番の見所だったと思います。私の中では一番盛り上がったシーンです。
他にも、おっぱいが3つある女の人が登場したりして、シュワちゃん版トータル・リコールが好きだった人にとってはニヤリとする小ネタが挟まれていました。
でも、それだけです。アクションはクドいし、アクションはクドいし、あとアクションがクドいです。せっかく映像もCGもアクションも洗練されているのに、クドすぎて飽きてしまいました。それと、キャラクターの心情描写が適当過ぎます。シュワちゃん版も割りと適当だったんですが、コリン・ファレル版は更に磨きをかけて適当でした。キャラクターの行動に説得力がありません。ツッコミどころが満載です。
ですが唯一、ケイト・ベッキンセイルが演じたローリーというキャラクターは良かったです。主人公のダグラス・クエイドの偽の妻だったのですが、その正体は諜報員でした。ダグラスに嫉妬心爆発で、ボスであるコーヘイゲンには「ダグラスを生け捕りにしろ。」と命じられるのですが、殺す気満々でダグラスを追います。ボスの命令に背いてまでも嫉妬心を爆発させるキャラクターは、唯一行動に納得できるキャラクターでした。
ローリーを演じたケイト・ベッキンセイルが素晴らしく、憎しみ満載でダグラスを追いかけるその表情は、それはもう怖くて怖くて恐ろしかったです。
ほぼ小ネタの話しか書いていませんが、これ以上書いておきたい感想はありません(いつもの半分くらいしか書いてない)。それくらいスカスカの内容だったということです。近いうちにシュワちゃん版を見返したいと思います。