あらすじ(ネタバレなし)
国際警察「チーム・アメリカ」が、テロリストたちをやっつけるお話。金正日の大量破壊兵器による大規模テロを止めろ!
人形を使ったポップなビジュアルに、徹底的にブラックな風刺ギャグ。
感想(ネタバレなし)
お下劣でグロでおバカです。それでいて風刺は冴えまくる。冒頭で、パリでのテロを阻止するためにチーム・アメリカが大暴れするのですが、あまりの大暴れに、テロが起こるよりも酷いことになってしまうシーンなんかは、アメリカそのものを風刺していて、最高に笑いました。エッフェル塔を破壊し、凱旋門を破壊し、ルーブル美術館をミサイルで吹き飛ばす。そして最後には、「安心してください!我々がテロリストどもをやっつけました!」って、これは完全にアメリカ。
ストーリーは、安直で単純でバカバカしい。このくだらなさもハリウッド映画に対する風刺か・・・。
グロや下ネタ満載なので、苦手な人には辛い。
感想(ネタバレあり)
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このバカバカしい映画、最高に好きです。笑ったシーンを挙げていったらキリがありません。
冒頭のパリでのシーンも良かったですし、主人公のゲイリーが大規模な整形手術を受けるも髭がついただけで、しかも髭がついただけでアラブ人に変装できたとみなすバカさとか、ゲイリーがゲロを吐くのに合わせてBGMが壮大になるシーンとか、映画俳優組合「Film Actor’s Guild→F.A.G」を、何かにつけて「fag(カマ野郎)」ってつけたり。マット・デイモンは、ただ「まっと・でーいもーん」って自分の名前を言うだけなのに笑えました。
ちょいちょい出てくる歌もメチャメチャ面白かったです。
ミュージカル「レント」のパロディーで「誰もがエイズ!」「エイズ!エイズ!エイズ!」って歌う曲。
映画「パール・ハーバー」の失敗を揶揄して、「ベン・アフレックに俳優学校が必要なように、僕には君が必要だ」、「パール・ハーバーはクソだ。そして君が恋しい」って歌う曲。
過酷なトレーニングをこなして強くなるシーンで、「努力と経過を短時間で観客に見せる方法、それがモンタージュ」、「同時に起こる出来事を短いカットでつなぐテクニック、それがモンタージュ」、「ロッキーでも使われていた」って歌う曲。
エンターテインメント界をおちょくってて、これは完全にアウトだろっていう歌が満載でした。
というか、全体的にアウトです。こういうアウトな映画の制作が許されて、ある程度の観客にも容認されるところは、アメリカの映画界の懐の広さだなって感じました。日本では作れないだろうな。OK出してくれるスポンサーがいないだろうな。そもそも日本はそれほど映画文化が根強いわけではないので、パロディーとかやっても受けない気はします。hot shotとか裸の銃シリーズとかを見た時も感じましたが、こういうユーモアが許される文化は羨ましいです。
とか思いましたが、映画は基本的にバカなので。バカになって見るのが一番かなと。
トレイ・パーカーとマット・ストーンのサウスパークチームですので、納得のバカバカしさ+ブラックユーモアです。
ああ、そうだ。登場キャラはみんな人形なんですが、エロシーンありました。
人形がいろいろな体位でセックスしてました。