あらすじ(ネタバレなし)
とある高校の日常風景。個性豊かな女子高生たちが織りなすギャグ系4コマまんが。
感想(ネタバレなし)
4コマまんがなのに、シュールな「間」がある謎系ギャグ。
全体的にシュール系かと問われれば、どちらかと言うと元気のいいテンション系ギャグ。では、ハイテンション系ギャグかと問われれば、間の取り方やオチがシュールだったりする。ジャンル分けの難しい作品です。
「起承転結」が基本と言われる4コマまんがでは、かなりぶっ飛んだ革新的作品です。「起間間結」みたいな構成があったりして、かなりフリーダムです。
先日、同じ作者(あずまきよひこ)のコミック「よつばと」を読み返したので、「あー、あずまんが大王を久しぶりに読みたいなー。」と思って読み返しました。「よつばと」も大好きで、感想を書きたいとは思っているのですが、まだ連載中ですので完結するまでは我慢しようと思っています。
よつばとは手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞しましたし、あずまんが大王はBD-BOXが発売されますし。2016年はあずまきよひこイヤーかもしれません!
よつばともそうなのですが、あずまんが大王は、キャラクターの性格や特徴をしっかりと練り込んでおいて、あとはキャラたちが勝手に動き出すような作品です。状況や設定だけ作って、あとは「このキャラクターならこんなことするだろうなー。」とか、「こんなこと言いそうだなー。」とかを描いたような感じです。
私はこのようにキャラクターが動いていく作品が大好きですし、そのような作品が作れる人を尊敬します。
ギャグ漫画っぽくない真面目な感想を書きましたが、ギャグとしても素晴らしいです。「ガハハ」と笑えるタイプのギャグではありませんが、ジワジワ来る系の笑いがボディーブローのように効いていきます。中には、「キョトーン」とするようなギャグもあって、逆にそこが笑えたりします。かなり高度です。ポケーッと読んでいると、何が面白いかに気がつけないような高度なギャグ(?)も入っていたりします。
日常系4コマまんがなのに、時系列があります。高校一年生の入学から、高校三年生の卒業まで、四季折々のギャグを描きながらストーリーが進んでいきます(ストーリーとは言えない)。夏には夏休みがあり、秋には体育祭や文化祭があり、冬には雪が降り、春には花粉症です。そういう意味で、本当に「日常系」と言えるかもしれません。
感想(ネタバレあり)
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日常系なので、ネタバレありとして書く感想などありません!!
どのキャラクターが一番好きかって言うと、これはちょっと難しいです。どのキャラも非常に良い味を出していました。
悩んだ挙句、私は榊さんを推しておきます。背が高くて運動神経抜群のクール系女子で、女子にモテそうだが、実は可愛いのもやメルヘンな物が好きな女の子。いわゆるギャップ萌えというやつで、私は完全にギャップ萌えました。イリオモテヤマネコ(ヤマピカリャー)のエピソードなんかは大好きです(ピカニャー)。
榊さんといえば、ちよちゃんのお父さん(変なぬいぐるみみたいなやつ)のシュールなギャグも大好きでした。とにかく意味がわからないところが好きでした。
ギャグとしては、ボンクラーズのネタも好きでした。3人のテストの点数を合計してちよちゃんと勝負するギャグとか、すごく印象に残っています。
ですが、一番印象に残っているシーンはギャグシーンではありません。
卒業式の日に、ちよちゃんがゆかり先生に向かって、「もう毎日みんなと会えなくなるんですね・・・」と言うのですが、これに対するゆかりちゃんの答えが強く印象に残っています。
「まぁそんだけの事だ。あんたらは大丈夫だろ。」
いつもグータラでズボラで残念なことばっかり言っているゆかり先生っぽいといえばゆかり先生っぽいのですが、彼女の最も教育者らしい言葉だったなと思います。まあこの他に教育者っぽいセリフなど皆無なのですが・・・。
なんだかんだで卒業で感動させられてしまいました。
ネタバレありで書きたいことはこれだけです。最後はみなさん大阪のくしゃみで締めましょう。
へーちょ