対魔導学園35試験小隊

アニメ「対魔導学園35試験小隊」




あらすじ(ネタバレなし)

魔法を使う「魔女」と、人間の間で繰り広げられた「魔女狩り戦争」から150年。魔女の生き残りを殲滅する「異端審問官」を育成する機関「対魔導学園」に、「35試験小隊」はある。この小隊の隊長・草薙猛(くさなぎたける)は剣術を得意とするが、銃が基本的な武器となっているこの世界では、時代遅れのものとして爪弾きにされている。同じように弾かれてきた者たちが集まった35試験小隊は、目立った戦果も成績もあげられず、周りからは「雑魚小隊」と呼ばれるのだが。

感想(ネタバレなし)

インフィニット・ストラトス以来、ハーレムアニメは1話で見るのをやめてしまう管理人ですこんにちは。

第1話を見てまず思ったのは、「なんだハーレムアニメか、切ろう。」です。主人公が男で、他の登場キャラクターたちは女の子。そしてテンプレート通りの、よくある美少女系キャラ。これは、私が真っ先に1話だけ見て見るのをやめてしまうアニメの筆頭です。
そんな私がなぜ第2話を見てしまったかというと、あろうことか「キャラクターがかわいかったから」です。かわいいだけなら(ヘヴィーオブジェクトのように)泣く泣く切っていたところですが、なぜか、テンプレート通りのこのキャラクターたちの性格に惹かれてしまったのです。

自分に厳しくしっかりものだが、ふと天然ボケな一面を見せる、ギャップ萌え担当の鳳桜花(おおとりおうか)。
ドジっ娘おっぱいの西園寺うさぎ(さいおんじうさぎ)。
天才クールお姉さん系の杉波斑鳩(すぎなみいかるが)。
もう少しあとから登場してくる、ツンデレぺったんこの二階堂マリ(にかいどうまり)。
謎の巻髪ロリのラピス。

誰がどう見ても、「ああ、いつものな。」って思うようなキャラ設定なのですが、なぜが魅力的に思えました。

第2話以降も見続けたのは、設定に希望を感じたからです。
このままただのハーレム系バトルアニメとして終わるかもしれないけど、もう少し深くまで掘り下げるアニメに発展する可能性もあるかなと、希望の持てる設定でした。

魔女たちを「悪」とみなして、問答無用で取り締まろうとする人間側の「エゴ」のようなもが感じ取れましたし、この先、世界観が明らかになるにつれて、どんなメッセージを込めてくるのかが気になりました。
現代社会へのメッセージのようなものを描いてくるかもしれないという期待感が強かったです。まあ、この話はまたのちほど。ネタバレありの方の感想で。

全然話は変わりますが、タイトルが全く覚えられる気がしませんでした。「魔法・・・魔導?ああ、対魔導?35小隊?え?試験小隊?」でした。なお、この記事のタイトルもコピペです。未だにタイトルをちゃんと言えるかどうか自信がありません。

曲について一言。私はアイドル系の曲の、大勢でユニゾン(同じ音程)で歌う曲が大嫌いで、まあそういうわけで35試験小隊のOPの曲が凄く苦手なのですが、その分もあってか、逆にEDは凄く好きでした。いとうかなこの「Calling my Twilight」です。サイドチェインをゴリゴリ使ったウネウネ系サウンドってちょっと苦手なのですが、「Calling my Twilight」は、キックの強いビートとウネウネの電子サウンドと、お洒落な感じのキーボードにクセのあるボーカルが程よくミックスされていて良かったと思います。特にBメロで不安定なコード進行を使ったところなんかは、テクニカルで面白かったです。(←音楽ヲタ)

最後に、鳳桜花の役をやっていたのが上田麗奈でした。ハーモニーの御冷ミァハの役をやって、衝撃的な演技を見せてくれた上田麗奈です。(映画「ハーモニー」の感想はこちら
今回はキリッとした演技を見せてくれていました。幅広い演技をこなす、技巧派声優な気がしています。これからの活躍も大変楽しみにしております!

感想(ネタバレあり)

ここから先は、物語の核心に触れる記述があります。まだこのアニメを見ていない方はご注意ください。


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さて、テーマが深いところまで潜っていくかとも期待して最後まで見ましたが、あまり潜りませんでしたね!!世界観と設定をパァ~って広げていって、盛り上がってきたら「はい!終わり!」っていう感じでした。第2期に期待しろということなのでしょうが、もう少し一区切りするところまでやってほしいところでした。設定の方も、説明が少ないか、説明が速すぎて追いつけなかったか、とにかくあまり頭に入っていません。
えっと、学生たちが警察活動もして、その活動実績によって学校の成績がつけられるの?そんな危険なことして大丈夫なの?設定大丈夫?

あと、「俺に半分背負わせろ」で落ちていくチョロい女の子たちは大丈夫なのでしょうか。草薙は、1人だけでなく、何人もの女の子の人生を半分背負うなんて請け負ってしまって、大丈夫なのでしょうか。よくいる「口だけデカいこと言って、なんだかモテちゃうダメ男」と、「ちょっとやさしい言葉かけられてコロッと落ちちゃう、ダメ男にひっかかる女の子」の構図が頭の中に浮かんでしまって、気が気じゃなかったです。

ただ全体の感じとしては、「周りにダメな奴らと思われながらも、信念と情熱を持って前に進もうとする仲間たちの絆」のようなものを感じられて爽やかだった気がします。友情ものには滅法弱いのです。
魔女に家族を殺され、その復讐を目的として異端審問官になった鳳桜花や、名家の中で落ちこぼれとして扱われる西園寺うさぎや、遺伝子操作で人為的に作られた杉波斑鳩などに加え、魔女にも関わらず訳あって小隊に入った二階堂マリなど、それぞれに大きなものを背負ったキャラクターたちが、チームとして共に戦うことで信頼と絆を深めていく流れは、非常に爽やかでした。
特に魔女を憎む鳳桜花と、魔女の二階堂マリの関係はお気に入りです。

このふたりの関係を見ていてもわかるのですが、世界は「魔女」と「人間」の対立構造が色濃かったです。が、その原因とか、政治的な流れはほとんど説明がなく、よくわからないままに終わってしまいました。設定だけ「なにかありそうだなワクワク」と思わせておいて、ただロリと共にバトルするだけで終わった「ブラック・ブレット」の悲劇を思い浮かべました。第2期を期待すればよいのでしょうか。
ブラック・ブレットは第2期があっても絶対に見ませんが、35試験小隊は第2期があったら絶対に見ます。それくらいの内容はありました。ただ、終盤でバンバン新キャラ登場させてきて、チョロっと出しただけで終わらせちゃうの勘弁してほしいです。恐らく、これからのお話で重要な役割を担うキャラクターなのでしょう。
間が空くと忘れちゃうからね。そういうのやめてください。本当に。

第2期を期待しております。なるべく早めに。

さて、ストーリー重視派の私ではありますが、推しキャラの話をします。なんだかすっかりハーレムアニメ落ちした感じがしますが、まあそういう所を狙ってきてるアニメだから仕方ない。そう、私のせいではない。
惚れ薬によってデレデレになってしまうヒロインたちとか、水着サービス回で触手攻めとか、そういうとこ狙ってきちゃうしょうもないアニメだったから仕方ない。そう、私のせいではない。

前置きが長かったですが、鳳桜花たそが最高だと思います。
注目の上田麗奈ということもありますが、それを知ったのはかなり最近のお話です。「桜花たそいいなー!」って思ってエンドロールをよくよく見てみたら上田麗奈さんだったのです!
あのキツい感じの(態度悪い感じの)話し方に、チラッと見せるかわいい所が素晴らしいと思います。ギャップ萌えというやつです。製作者の狙い通りのギャップ萌えにギャフンと言わされたタイプの人間です。

真面目な話をすると、頑なに復讐に盲進していた桜花たそが、次第に仲間を認め、信頼し、頼るようになっていく変化が好きでした。自分のものを背負ってもらったから、今度はみんなの分を自分が背負うんだという心情の変化の過程が丁寧に描かれていて好きでした。制作陣にも愛されているのではないでしょうか、桜花たそ。一番真面目に心情変化が描かれていたキャラクターだったように感じます。「魔女」というだけで、全てを「悪」として扱っていたのが、だんだんと魔女を個人として見られるように心が溶けていく様子も、しっかりと描かれていたように感じます。

他のキャラクターたちもみんな好きなのですが、書き出すとキリがないのでこれくらいにしておきます。

「お兄ちゃん大好き大好き。」って言いなが「一緒に死ぬ。」とか言い出しちゃうヤンデレ妹の草薙キセキとか、突然ぬわっと現れて悪事のかぎりを働いて、ストーリー的に用済みになるとあっという間に倒されてしまうホーンテッドとか、ポンコツうさぎとか、ぺったんこマリとか、コミュ症ロリラピスとか、本当は一言では語れない、良いキャラクターたちばかりでした。

第2期待ってます。できれば2クール使って、ちゃんと設定とか歴史観とか説明しながらお願いしたいところです。なによりも、桜花たそ!待ってます!

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ぺんぎん

ぺんぎん の紹介

物語をこよなく愛する一般人。 物語ならば、映画、小説、アニメ、ゲーム、マンガなどなど、形態は問いません。ジャンルや作者に縛られない濫読派。
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